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こんにちは、北浦和かねこ歯科クリニックです🦷🏥
元日に発生した令和6年能登半島地震の発生から1ヶ月が経ちました。
この地震で被災された方・被害に遭われた方々にこの場を借りてお見舞い申し上げます。
災害時、様々な場面で不自由な生活と制限が強いられる中、お口の中のケアも満足に行うことができなくなります。
阪神淡路大震災では震災関連死の約4分の1の死因が肺炎、熊本地震においても約3割が呼吸器系の病気で、その大半が肺炎でした。
歯・口・入れ歯の清掃がおろそかになり、特に高齢者では誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症を引き起こしやすくなることが原因の1つと考えられています。
慣れない環境での生活や睡眠不足などのストレスもあり体の免疫力も低下していくと、感染症にかかるリスクも上がってしまいます。
今回は災害時のお口のケアについてまとめてみました。
・歯磨き粉はなるべく使わない
災害時は水不足が考えられますので、なるべく水を使わない、あるいは少量の水でケアできるものが望ましいです。
歯磨き粉が口の中に残ると乾燥を誘発しやすくなります。
十分にすすげない時はなるべく歯磨き粉を使わないようにしましょう。
口をすすぐ時も少量ずつ含んで複数回にわけてすすいだ方が効率よく汚れを吐き出すことができます。
ペットポトルのキャップ2杯の水・またはお茶(無糖)を口に含みお口の中にいき渡らせるようにくちゅくちゅうがいをするだけでもかなり汚れを吐き出すことができます。
・ガーゼやタオル、ウェットティッシュなどを代用する
歯ブラシがない場合、濡らしたガーゼやタオル、ウェットティッシュを指に巻いて歯の表面をこすって歯垢や汚れを取りましょう。
入れ歯を使用している方は可能な限り毎食後外し、ウェットティッシュなどで食べかすや汚れをこすり取りましょう。
バネのところは特に汚れがつきやすいので汚れを取りましょう。
・デンタルリンスや洗口剤の使用
デンタルリンスや洗口剤は、水だけのうがいよりも歯垢の除去・歯周病予防に効果的です。
水で薄めるタイプのものがあれば、コンパクトなため荷物を減らすことができますし、濃度も調整できます。歯ブラシとセットで非常持ち出し袋に入れておきましょう。
洗口剤が手元にない場合、重曹水(2%濃度:100mlの水に2gの重曹)も代用になります。
・唾液をよく出す
口の中の清潔を保つことも大切ですがそれと同じく「保湿」も大切です。
緊張状態が続くと唾液の分泌が低くなりお口の中が乾燥しやすくなります。
こまめな水分摂取が理想的ですが水の確保が難しい場合、キシリトール配合のガムを噛んで唾液の分泌を促したり、唾液腺のマッサージを行ったりお口の体操をしましょう。(下の図を参考にしてください)
感染症予防の目的も含め、マスクもおすすめです。
全身疾患をお持ちの方・特に高齢者の方はお口のケアがとても重要になってきます
お口のケアをすることで命を守ることことができます。
ご自身やご家族にあったお口のケアグッズを防災バッグの中に準備しておきましょう。